「兵庫方式による里山管理によって種多様性はどのように増加したか」(山瀬敬太郎)
     プランタ101, 26-32, 2005

服部ほか(1995)による里山管理手法の提案
 コナラ林やアベマキ林の相観と種多様性を維持できる高林化。
  → 夏緑高林育成による種多様性の増加
    二酸化炭素の固定
    洪水防止
    水資源の確保
    レクリエーション利用
    環境学習

兵庫方式の里山管理(兵庫県2002)
 種多様性を阻害すると考えられる種の選択的除去を基本
 @アカマツ、コナラ、アベマキなどの高木優占種による高林を目標
 A亜高木層、低木層、草本層に密生しているヒサカキ、アラカシ、ソヨゴ、
  ネズミモチ、ヤブツバキなどの照葉樹の伐採
 B林冠を被い、樹幹を締めつけているフジ、クズなどのツル植物の伐採
 C林床に繁茂しているネザサ、コシダ、ウラジロの刈り取り
 D松枯れなどの枯死木の除去

兵庫方式による里山管理を実施している20箇所で調べたところ、19箇所で
管理後8年目までに植物種の増加が確認された。

文献:
服部ほか(1995)里山の現状と里山管理.人と自然6, 1-32
兵庫県(2002)新ひょうごの森づくり, 6