Radioactivity : 放射能
人工放射能と自然放射能
市川定夫氏より
人工放射性核種は生体内で著しく濃縮されるものが多く、大きな体内被曝をもたらす。
自然放射性核種は濃縮(蓄積)しない。
自然放射性核種
年間850μSvの被曝(体外・体内)
40K (カリウム40)
最も多い。半減期12.8億年
生物の必須元素であり、代謝が速い→体内蓄積しない。
もしも体内蓄積する生物が存在したとすれば、体内被曝による障害で死滅する。したがって、カリウムを体内に蓄積する生物は現存しない。
222Rd(ラジウム222)
40Kの次に多い。半減期3.8日
希ガスであり、体内濃縮は起こらない。
人工放射性核種
131I(ヨウ素131)
自然界には存在しない。半減期8.1日
哺乳動物は127Iを甲状腺に蓄積し、成長ホルモンを造っている。陸上には127Iがほとんど存在しないので、、蓄積するように適応した。127Iを蓄積しても、自然界には131Iが存在しないので、体内被曝することはなかった。人工的に造りだした131Iは127Iと一緒に甲状腺に蓄積され、体内被曝を引き起こす。
90Sr(ストロンチウム90)
元素自体が自然界にはほとんど存在していない。半減期28.9年
化学的性質がCa(カルシウム)と似ている。自然のCaには放射性のものがない。
雑多な情報
40Kは体重60kgの人で体内に約4000Bq存在するとされている(ネット情報)。
40Kの存在割合:全K中0.0117%(週刊金曜日11月18日号、p.29、2011)
───人体に約4000Bq存在し、年間0.17mSvの体内被曝
1mSvの被曝 → 各細胞の核に平均して1本の飛跡が通る。(情報元不明)
国会の事故調査委員会(2011年12月9日(金))
民間からも委員が選ばれているけど、ちゃんと働いてほしいな。地震で壊れたのか、津波で壊れたのか、そこの所をはっきりさせてほしい。もしも地震で壊れたのなら、全国の原発のストレステストを根本的に見直さなければならないと思う。その場合、まずは全部停止ということにするべきだ。
委員構成(朝日新聞から)
◆黒川清(委員長)
元日本学術会議会長。民間の「福島原発事故独立検証委員会」委員も兼任
◆石橋克彦
神戸大名誉教授(地震学)。震災後に「日本列島は地球上で最も原発建設に適さない場所」と発言
◆大島賢三
元国連大使。チェルノブイリ原発事故の被災者支援を担当
◆崎山比早子
放射線医学の専門家で、脱原発の学者団体の一員
◆桜井正史
元名古屋高検検事長
◆田中耕一
島津製作所フェロー。ノーベル化学賞受賞者
◆田中三彦
元原子炉設計技術者のサイエンスライター。著書に「原発はなぜ危険か」
◆野村修也
中央大法科大学院教授(商法)。年金記録改ざん問題の調査委員長を務めた
◆蜂須賀礼子
福島第一原発の地元の福島県大熊町商工会長で、同県会津若松市に避難中
◆横山禎徳
元マッキンゼー東京支社長。「原子力は極めて危険。徹底的に安全対策を」と発言
2011年12月15日(木)
野田総理が「冷温停止状態」を宣言
燃料がメルトスルーしてほとんど空っぽの原子炉の温度が100度以下になったのが根拠らしい。燃料はどこにあるのか、今後の非常事態(水蒸気爆発など)についての見通しはあるのか、いつになったら燃料を取り出せるのか・・・。何も確たる根拠なしに宣言したって、誰も信じない。