本科目は、都市環境を適切に維持するために設けられている施設について理解し、その技術的基礎を習得することを目的としています。そのため、環境工学に関連の深い、物理的、化学的および生物学的な諸プロセスにかかる操作単位について基礎的な実験を実施します。
環境科学では野外における自然現象を観察し、その場で生じている事柄や問題を、科学的なデータをもとに明らかにします。環境実習ⅠAでは,瀬田キャンパスに隣接する里山(通称「龍谷の森」)や近郊の田畑・溜池・河川等に出向き、生息する植物や動物を対象にして自然観察法の初歩を幅広く体験し、科学的な分析手法を学びます。
人類の持続可能な発展には、生物多様性を保全し人間生活を改善することが必要です。科目「保全生態学」では、生物多様性の成立と維持のメカニズムや、種、個体群、生態系の保全に必要となる概念や方法論について学びます。
水は人を含むすべての生物にとって必須の物質であり、健康で文化的な生活を送る上で「安全な水」は必要不可欠です。安全な水を確保するためには、水源保全を進めるとともに、水の安全性を高め、汚染された水を浄化するシステムを整備することによって、健全な都市水循環システムを構築する必要があります。科目「水処理工学」では、水循環にかかわる社会インフラである上下水道で用いられている水処理技術について学びます。
私たちは地域固有の自然や文化に基づき生産活動を行っているので、そこから発生する環境問題も地域ごとに考察する必要があります。地方と都市、途上国と先進国、アジアと欧米などにおける環境問題の差異を論じながら、ローカルからグローバルな視点(i.e. グローカルな視点)で環境を把握していくことを学びます。
環境工学分野と生態系分野の履修モデルです